NPO法人 日本野鳥の会鳥取県支部
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(2013年)発信分


・11/30〜12/1に西部一泊探鳥会「冬季セミナー+マガン観察」を実施しました。(2013/12/10)

 今年で3年目になる恒例の西部「冬季セミナー+マガン観察」一泊探鳥会を行いました。今年の勉強会は鳥大の鶴崎先生を講師に迎え、鳥取市湖山池の塩分導入事業が動植物にどのような影響を与えているかについて、講演を聞いたあと意見交換会をしました。この問題については、支部HPの「湖山池特設ページ」でも随時、関連情報を掲載しているところです。
 塩分濃度の変化が多くの動植物に影響を与えており、すでに絶滅した生き物さえいることを知りました。これまで湖山池でも数多くの鳥を楽しんできた私たちが、今後この問題にどう向き合うべきなのか、いろいろ考えさせられました。

 翌朝は、宍道湖面からのマガンのねぐら発ちを堪能しました。まだ薄暗いうちから斐伊川河口右岸に集まり、マガンが起きてくるのを待ちます。朝焼けをバックに、宍道湖湖面から隊列を組んで次々と河口上空を通過して斐川平野のえさ場に向かうのを観察するのです。当日は田んぼの上に濃い霧がかかっていたためか、マガンたちは直接えさ場に向かわず、河口の砂州に舞い降りる「落雁」を目の当たりにすることができました。河口水面には、ここをねぐらにしているコハクチョウの群れが夜明け後も留まっていたため、マガンとコハクチョウの群れを同時に観察する贅沢を味わいました。


   
 日の出前の6:50頃に斐伊川河口右岸に到着。 宍道湖中央部付近から次々にマガンの群れが飛来。

    
河口の浅瀬はマガンでギッシリ、カモ類も混じる。   日の出後もまだマガンの群れがやって来る。
これを数えるのは大変!島根県支部でなくてヨカッタ! これは数百羽の群れ。


   
 7:36にマガンが浅瀬からいっせいに飛び立つ!    川の中にはマナヅルが二羽。他にも、
 壮観という以外に形容する言葉がない。数百羽単位  チュウヒ、オオハクチョウ、サンカノゴイ等々、
 に分かれて周囲の田んぼに降りて行った。      あれこれ出てきて目移りするばかり。

 宍道湖グリーンパークのスタッフの情報によると、11月時点でのコハクチョウは700羽以上、マガンは2200羽以上斐川平野に飛来しているということでした。探鳥会の日には、マガンに混じってヒシクイ8羽、コハクチョウの中にオオハクチョウ2羽(成・幼各1羽)も見られ、それぞれからだの大きさやくちばしの色の違いなど、とてもよく比較できました。

 来年は、中部のみなさんも参加してくださいね。支部のみんなで勉強会&夕食会&探鳥会を楽しみましょう!

(スケジュール)
11月30日(土)
 16:00  宍道ふるさと森林公園集合
 16:30〜 セミナー
         タイトル:「湖山池の塩分導入事業の問題点」   
         講師:鳥取大学地域学部教授 鶴崎展巨先生
 18:00〜 夕食会&懇親会

12月1日(日)
日の出前(6時半過ぎ)斐伊川河口右岸集合(マガンのねぐら立ち観察のため)
 9:00〜 斐伊川河口右岸集合(当日参加者と合流しての探鳥)
10:30〜 宍道湖グリーンパークに移動。施設内からの探鳥
11:30  「鳥合わせ」の後、解散

(参加人数):宿泊組と1日朝の合流組、合わせて26人(東部からの参加者も含む)
(観察された鳥):山の鳥 21種、水辺の鳥 32種
マガン、ヒシクイ、コハクチョウ、オオハクチョウ、サンカノゴイ、ズグロカモメ、タゲリ、チュウヒ、マナヅルなど
 (by T.T)


・日南町でブッポウソウ繁殖用巣箱の交換を実施中です。('13/12/06)
 西部地区の会員が9/15に米子水鳥公園で作ったブッポウソウ用の新しい巣箱を、古くて使えなくなった巣箱と交換する作業を行っています。この秋から冬にかけては、日南町内で計19個の巣箱を架け替える予定です。既に10/27と11/24の二日間、西部の当支部会員が参加して架け替え作業を行いました。二日間で交換した巣箱は合計で10個、残りは9個です。
 次は12/15(日)に架け替えを行う予定です。作業にご協力いただける方は是非ご参加ください。電柱に登る以外にも、しなければならない作業はたくさんあります。連絡先は、当支部事務局まで。

 御参考までに、10/27(日)の巣箱架け替え作業の様子を示します。

            
 電柱登攀専門家で師匠のD氏。  弟子志願?のS氏。ちょっと腰が引けているような・・・。   
 今までは、ほとんど自から作業。 この電柱は結構高いですね。テッペンは三階程度の高さか?
 今後は弟子育成に注力か?    登攀用具「与作」を使えば高い電柱でもスイスイ登れます。
    
 「与作」があれば、女性も簡単に電柱登りOK。上の写真ではY女史
 がスイスイと登攀。でも、後の話では「内心、ブルブルだった」とか・・。

(by 管理人)



・「晩秋の紅葉鑑賞+探鳥会」を二カ所で開催しました。
('13/11/04)
 11/3(日)に東部と西部の二カ所で紅葉鑑賞を兼ねた探鳥会を行いました。あいにくの雨模様で参加者は少なかったものの、深まりゆく秋を感じることができました。

 (1)大山 
 8月4日のリベンジ探鳥会(当日雨のため途中引き返し)として計画した大山大休峠での探鳥会でしたが、天気予報では曇りのち雨、集合時間にはすでに小雨模様となってしまいました。それでもお子さん連れを含めた10人の参加者があったので、足場が安全で傘をさしながらの鳥見もOK、かつ紅葉も楽しめるコース(豪円山→治山道路経由→元谷→大神山神社→治山道路経由→豪円山)に急遽変更して実施しました。
 大山のブナ林はだいぶん紅葉が進み、ナナカマドの真っ赤な実があちこちでたわわにぶら下がっていました。山の外から眺める紅葉ではなく、森の中の道から木立を通して見る雨の日の紅葉の風景には、またひと味違った美しさがありました。味気ない治山道路のコンクリートの上にも茶や黄色の落ち葉がどっさり積もり、踏みしめた時の音を楽しみながら、また双眼鏡のレンズに雨しぶきがかかるのを気にしながら、カラ類の混群やアトりの群れを観察しました。
 鳥見だけではなく、紅葉の写真を取ったり、木の実やキノコを集めたり、それぞれに紅葉の森を楽しみましたが、こういう探鳥会もあっていいかな。

    
      落ち葉を踏みしめて             ガスに煙る紅葉風景
 (by T.T)

 (2)扇ノ山
 集合場所の雨滝集落バス停は今にも降り出しそうな空模様。それでも7名集合し、車に分乗して河合谷林道の扇ノ山登山口(水場)へと移動。雨が予想されたため、山頂まで往復する予定だったのを林道歩きに変更しました。
 水場付近の上空では、数十羽から百羽以上の小鳥の群れがしょっちゅう行ったり来たり。空が暗く光が当たらないので、羽の色がわからない。シルエットで判断するしかない。それでもアトリとツグミの群れだけは確認できました。種類不明の群れが多く、レンジャクやハギマシコのように見えるとの声もあったが、さて何だったでしょうか?
 車に引きかえし、少し林道を南に向かって移動。両脇がブナ林の林道を少し歩いてみたが、こちらには全く鳥がいなかった。路上のブナの実は空になっているものが多く、この辺のブナの実はすでに食べつくされたようだ。今年はブナの実が豊作だったのでアトリの数もかなり多かったが、四年前の大群ほどではなかった。あの時は、頭上を何千何万というアトリの大群が何分間も切れ目なくとび続ける光景にアゼンとして、「空にアトリの川が出現!」と形容したほどだった。また、氷ノ山などほかの山では、この秋はソウシチョウだらけとのことだが、河合谷林道ではなぜかこの秋はソウシチョウを見なかった。

 次に、「扇ノ山の秘境?」の天神池に行ってみました。この池までの道は判りにくいのでなかなか訪れる機会がなかったが、某氏の案内で実に久しぶりに訪問できました。人工の池で何度も手が加えられ、昔より大きな池になっていた。池の奥にオシドリが二十羽ほど。やや見ごろは過ぎていたが池の周りの紅葉もきれいでした。ここで雨がかなり強く降り出したので、昼前で探鳥会を終了。
 なお、これも某氏の案内でゲットしたナメコ。夜に味噌汁に入れて試食、実に美味でした (^o^)!

     
       天神池に到着        周囲の紅葉は結構きれい。光が当たれば見事だろう。
  
  おいしかったヨー。
 (by 管理人)



・福田前支部長が平成25年度「鳥取県環境立県推進功労者知事表彰」を受賞されました 
('13/11/04)
 10/29に県環境立県推進功労者の表彰が「とりぎん文化会館」で行われ、他の三件の個人・団体と共に当支部の福田紀生前支部長が受賞されました。野生生物保護の業績に関する知事表彰としては県内初とのことです。以下、表彰対象となる功績を抜粋します。

 @日本野鳥の会主催の探鳥会や一般県民向けの探鳥会で講師を務め、野鳥保護の普及啓発に貢献。
 A永年培った野鳥に関する知見を生かして、県環境審議会委員や湖山池環境モニタリング委員会委員を務めるほか、県主催の愛鳥週間ポスターコンクール等の審査員を務める。
 B自然観察会指導員(県)、自然公園指導員(環境省)として、自然保護全般に関する普及指導を実施するなど環境保全活動に従事。
 Cとっとり環境教育・学習アドバイザーとして、東部地域の小学校での環境学習講師を務めるなど、環境教育へ参画。
 DNPO法人「日本野鳥の会鳥取県支部」前支部長
 
 福田さんには、今年六月の定例総会までの七年間にわたり、多忙かつ苦労の多い支部長という重責を引き受けていただきました。 まことにありがとうございました。そして、あらためて今回の受賞、おめでとうございます!

   
     林副知事より、表彰状を授与。    受賞者一同。鳥取環境大学学長表彰者二名を含む。

  なお、今回の授賞式は、県と鳥取環境大学共催の「リサイクルフロンティア in 鳥取」というイベントの一部として実施されました。
(by 管理人)



・ブッポウソウの巣箱を作りました 
('13/09/22)
 当支部では年々減りつつある美しい鳥、ブッポウソウの保護のために、県内全域でブッポウソウ用の巣箱かけ活動を行っています。特に県西部では繁殖例が多く、現在西部地区だけで約60個の巣箱をかけています。今回は米子水鳥公園の設備をお借りして更新用の巣箱を作りました。丸一日頑張ったので、翌日は体のあちこちが筋肉痛だったとのこと。参加された皆様、ご苦労様でした。ブッちゃんも新築の家を見たら、さぞ喜ぶことでしょう。
(by 管理人)

 9月15日(日)、西部地区会員の有志(6人)でブッポウソウ用の巣箱作りをしました。日南町に設置している巣箱の一部が老朽化しているということで、少なくとも13個の巣箱を新調して来春の繁殖時期までに架け替えなければならなくなりました。水鳥公園内の作業場所を借りて、設計図に従って板に寸法取り、電動丸鋸での板の切り出し、電動ドライバーでのビス止め、などの作業を、分担しながらチームワークよくがんばった結果、朝9時から15時までかかって14個完成しました。さて、次は架け替え作業です!

    
完成したブッポウソウ用の巣箱。一日の汗の結晶。 作った巣箱と一緒に記念撮影。
                       達成感にあふれた表情がグッド!
(by T.T)

・夏休み中に県内二カ所で巣箱作り教室を開催 
('13/09/03)

 毎年恒例の巣箱作り教室をこの夏も開催しました。

 @ 7/21 氷ノ山響の森
 当支部と響の森の共催で実施。午前中四組、午後も四組、合計八組が参加されました。
 作った巣箱はシジュウカラまたはスズメ用です。巣箱の穴径はシジュウカラ向けが28mm、スズメ用が30mmと結構ビミョーです。今回は穴径29mmねらいとしましたが、さて来年の春にはどっちがはいってくれるでしょうか?完成まで二時間の予定でしたが、一時間半位で完成するグループが多かったです。
      
この子はノコギリを使うのも、木ねじを止めるのも 親子で力を合わせて一つのモノを作る機会と、
生まれて初めてとのことだが、なかなかお上手。  いうのは普段は意外に少ないのかもしれません。

   
「ガンバレ、ガンバレ!」 ノコギリを持つのは初めての子
が多く、途中で「手が痛くなった。」と訴える子もいました。

(by 管理人)

 A 8/11 米子水鳥公園
 米子水鳥公園を会場に、当支部主催の「生き物のすみか(巣箱)つくり教室」を開催しました。
 当日は「水鳥公園ラムサールクラブ」の子どもたちを中心に、11名の小中学生がお父さんやお母さんの手を借りながら巣箱つくりに挑戦しました。今年作成したのは、「ヤマネ、ムササビ、キツツキの冬用ねぐら、セキレイ、アカショウビン、オオコノハズク」の6種類。
 板に寸法を書き入れ、のこで切断します。両刃のこに縦切り、横切りがあることを初めて知った子どもたち(大人も)が多く、真っ直ぐ切るのに必死でした。組み立てはビスを使いました。初めて使う充電式ドライバーも、最後にはサマになって来ました。


      
最初に作り方の説明をしっかり聞きます。  設計図どおりに板の上にコンパスで巣穴の線を引く。

      
皆さん、ネジリ鉢巻や首にタオル。相当暑そう。 この巨大な巣箱は、ヒョットしてアカショウビン用か?
                       アカショウビンが入るところをぜひ見たいものです。
                      (あとで確認したら、この巣箱はオオコノハズク用とのこと。)
(by K.D、 Photo by K.M)

・7/2に湖山西小学校で再度出前授業を行いました 
('13/07/06)
 先日は教室内での授業でしたが、今回はいよいよ我々の得意とする屋外での授業です。当日の外部からの講師は全部で四名。当支部から二名、他に歴史・地理担当と植物担当の方がそれぞれ一名ずつです。この四人は、この日は子どもたちから終日「湖山池ハカセ」と呼ばれてしまいました(そんなに詳しくもないのに、ハズカシー・・・)
 朝九時に貸し切りバスに乗って学校を出発。三年生の子供たちは以前からこの日を楽しみにしていたようで、バスの中でみな興奮気味です。最初に池の西岸のツヅラオ城址に行きました。展望台に登ると、池全体が眼下に一望のもと。ここで歴史担当の講師さんから、約四百年以上前のこの城の城主、吉岡将監が少数の手勢を率いて秀吉の大軍を打ち負かしたとの解説を聞きました。眼下の団子島のそばの小さな岩礁(鳥ヶ島)にはカワウが五十羽ほど羽を休めています。さっそくスコープを向けて子供たちにその姿を見てもらいました。みな、「スゴイ!」と感動してくれました。でも、鳥にというよりは、スコープの威力に驚いた方が強かったみたい?
 再びバスに乗って青島大橋へ移動。橋を渡って青島に入り、ここで三班に分かれて、「船に乗って青島一周」、「野鳥観察」、「植物観察」を順繰りに体験学習です。我々はスコープを持って周回歩道を歩きながら出会った野鳥の観察・解説を行いました。
 事前に予想されていたことですが、昨年から塩水が入り岸辺のヨシがほとんど全滅したため、ヨシ原周辺で繁殖するカイツブリを今年は一羽も確認できませんでした。例年だと、カイツブリの「キリリリー」という鳴き声があちこちで聞こえるのですが、今年は実に静かです。(ちなみに湖山池周辺では、カイツブリのことを「キャーニュー」と呼んでいました。私見ですが、「キャー」と鳴く「ニホ」(水鳥を意味する奈良時代の古名)を「キャーニホ」と呼んでいたのがなまってこう呼ぶようになったのではないか? なお、水鳥の多い琵琶湖は、現在でも別名「ニホノウミ」と呼ばれています。)
 ヨシ原の中で繁殖するオオヨシキリも全く確認できず、あの「ギョギョシ、ギョギョシ」とうるさいほどの鳴き声がひとつも聞こえません。今年は早くも赤潮が発生し始めたようで、鳥も稀で静まりかえった湖面は赤茶色に濁りはじめていました。
 結局、出会えた野鳥はカラス、トビ、カワウ、カルガモ程度でした。それでも、我々には見慣れたカルガモやハシボソカラスをスコープで見た子供たちが「わーすごい!」と喜んでくれるので、逆にこちらがその子どもたちの姿に感激してしまいました。

     
 ツヅラオ城址で戦国時代の戦いの話を聞く   青島一周の船、オイラも乗りたかった
  
    湖山神社裏山のサギの巣を観察
 
 昼食をはさんで青島での体験学習を終了したあと、最後の目的地である東岸の天神山城址へ移動。小山の上に登ると西側の林が切り開かれていて池の展望が見事でした。照葉樹の大木が多く、冬にはルリビタキなどがやって来そうな雰囲気の場所です。山を下りてから、湖山神社裏のサギのコロニーを観察。ここにコロニーがあることをうかつにして良く知りませんでした。バスに乗って西小学校に帰り、15時に全日程終了。とても蒸し暑い日だったので結構疲れました。暑さのせいか鼻血を出した子もいたが、大きな事故もなく体験学習を終えられたのは何よりでした。
 ご多忙中にもかかわらずこの授業を企画していただいた先生方、オジサンたちと一緒に勉強したり遊んだりしてくれた子どもたち。おかげで楽しい一日が過ごせました。どうもありがとうございました。
(by 管理人)


・6/19に鳥取市湖山西小学校に出かけて出前授業をして来ました。
('13/06/20)
 当支部では県内各地の小学校や地域の子供会へ出かけて行って野鳥に関する解説や観察指導を行っています。私たちの仲間うちではこれを「出前授業」と呼んでいます。今回は鳥取市湖山西小学校へ出かけて出前授業(正式には「湖山池総合学習」と言います)を行いました。当支部の福田さんが約十年ほど前からここの先生方のご協力の下に講師をつとめています。当支部の担当時間は45分です。午前10時半に学校に伺うと、三年生総勢63名の子供たちが図書室で出迎えてくれました。
 まず最初に、同じく毎年講師をつとめておられる湖山町内在住のKさんから、「湖山池の地理・歴史・魚」についての授業がありました。所々にクイズを入れた内容の充実したお話で、地元出身の私でも知らないことがたくさんありました。

 クイズの例:「湖山池が今のような姿になる以前は何だったでしょうか? 川、海、田んぼ、のうちのどれか?」
   → 答え:「約四百年前から完全に池になったが、その前は一部が日本海につながる海だった」ので正解は海。ところが、大部分の子供たちは「以前は田んぼ」と答えていて、笑ッチャイマシタ。みんなが湖山長者の話を知っていることがよくわかりました。魚については今までは40種類いたということ。現在、環境が激変中のため過去形でしかないのがさびしいです。

 五分間の休憩をはさんで、福田さん登場。パワーポイントで野鳥の姿を見せながら、時々鳴き声やさえずりを流して解説。私は初めて見たが、鳥の頭部の実物大模型(樹脂製)も用意してありました。ハシブトガラスの実寸大模型のクチバシを手で触るのはけっこう迫力があります。特に子供達に説明する時には、言葉だけでなくて、視覚、聴覚、触覚など五感すべてで感じてもらうのが有効ということが良くわかりました。
 最後に、毎年恒例の話ということで、「ヒナを拾わないで キャンペーン」を紹介。「うちの近くで鳥のヒナを見たことのある人?」と質問したら、ここの校区は畑が点在するもののほとんどは住宅地だというのに、なんと約半数の子供たちが手を挙げたのにはビックリ!大人が気づかないことでも子供の目にはちゃんと見えているんだと思いました。次回は、来月初めに湖山池周辺で実際に城跡に登ったり、ボートに乗ったり、野鳥や植物の観察もする野外授業があります。湖山西小の三年生の皆さん、先生方、暖かく迎えていただきありがとうございました。

    
 「湖山池のオオワシってこんなに大きいんだぞー!」 ハシブトガラスとハシボソガラスの鳴き声の
  と実寸大の巻物を広げる。 「スゲーッ!」    違いを実際の鳴き声を流しながら説明

 当支部では毎年県内各地でこのような出前授業を実施しています。昨年度は湖山西小、琴浦町浦安小、三朝東小、米子児童文化センターなどに出向いて解説・観察会を行いました。子供たち向け限定ではなく、対象が成人の場合も多いです。講師派遣を希望される場合には当方までご連絡ください。出来る限りのご協力をいたします
(by 管理人)



・5/4に視覚障害者向け探鳥会(バードリスニング)を開催しました。('13/05/06)

 当支部では、目の見えない方を対象とする五月連休前後に行われる探鳥会に毎年講師として参加しています。先日、第九回目のバードリスニングを行ったので、その様子を報告します。
 連休後半二日目の5/4の朝6時半、三月並みの冷え込みの中、鳥取市樗谿(オオチダニ)公園鳥居前に約三十名集合。内訳は、視覚障害者の方四名とその御家族及び介助者の方、また毎年お手伝いしていただいているガールスカウト及びその保護者の方などです。 当支部からは福田支部長以下五名が参加しました。
    
 毎年のことだが、この探鳥会の参加者は実に多様
  神社の境内でキビタキのさえずりに耳を傾ける 

 この会をはじめた最初のころは、目の見えない方に野鳥のことをどうやって説明するか、試行錯誤の連続でした。聴覚を中心とした説明になるので、「鳥のさえずりを聞きなすとこういう風に聞こえますよ。」というような聞きなしの解説がしだいに多くなりました。回数を重ねるごとに障害者の方も野鳥に詳しくなってきたようで、今年は最終的には実現はしませんでしたが、当初は障害者の方自らが解説の一部を引き受けようという動きもありました。
 さて、鳥居付近でのあいさつと参加者全員の自己紹介のあと、谷沿いの参道を通って神社前に進みました。あたりからはヒヨドリ、シジュウカラ、メジロ、遠くでオオルリのさえずりが聞こえています。オオチ谷神社の境内へは正面の階段ではなく、脇のゆるい傾斜の歩道を歩いて登りました。この境内は毎年キビタキがナワバリを持つ場所で、今年も少なくとも二羽のさえずりが聞こえます。どちらもなかなかに上手な歌い手で、連続した節回しが見事でした。
 さらに進んでモミの木に囲まれた大宮池まで登りました。この付近では例年オオルリが美しいさえずりを聞かせてくれるが、この日は残念ながら鳴いてくれず。少し下手の方に移動していたようです。池の水面にはカルガモ三羽。
 さらに池の周りの歩道を一周、寒いせいか鳥の声はあまり聞こえず。池の堤の上にある東屋に戻って探鳥終了。主催者の山根さんご夫妻に準備していただいたコーヒーとサンドイッチで体を温めました。
 その後鳥合わせ、全部で17種。サンショウクイ、コゲラ、ヤブサメなど。なぜかウグイスは出ず。(最近、オオチ谷の鳥居から池周辺にかけては、なぜかウグイスのさえずりや地鳴きを聞かない。興味のある方はその原因を調べてみてください。)この鳥合わせでは、音の出る図鑑が大活躍。小型の機械で各ページをスキャンすると鳥のさえずりが出てくる例の図鑑です。鳥合わせをしながらその鳥の典型的なさえずりがその場で聞けるので、参加者にもわかりやすかったようです。(私個人としては、フィールドでは二十年くらい前からヤブサメの高音の声を聞くことが出来なくなっていたのだが、今回機械のヤブサメの声さえも聞こえないことがわかり、大ショック・・。)
 鳥合わせのあとで質問タイムに移り、参加者に色々と鳥に関する質問をしてもらい、我々支部会員が答える形式としました。面白かった質問を紹介しておきます。



 東屋にて。
ただいま「野鳥についての質問タイム」




 問: 「「聞きなし」のなしとはどういう漢字を使うのか?またどういう意味でしょうか?」 (視覚障害者の方からの質問)
→ 答え:支部会員は誰も回答できず。参加者のなかの女子高生がその場でスマホで調べてくれた答えは、「聞き做し」でした。意味は、「動物の鳴き声、主に鳥のさえずりを人間の言葉に、時には意味のある言語の言葉やフレーズに当てはめて憶えやすくしたもの」とのこと。(ウィキペディアより)


 この会のように、ふだん自然に親しむ機会の少ない方々に野外で本物の自然に触れてもらう場を提供することは、とても意義のあることだと思います。
 寒い中、参加された皆様、ご苦労様でした。また、この会を主催され色々と準備をしていただいた山根さんご夫妻に、この場を借りてお礼申し上げます。
 (by 管理人)


・この冬のレンジャク情報 ('13/03/01新設、03/08、03/10、03/25追加)

 
冬鳥のレンジャク類はきれいな鳥でバードウォッチャーの間では人気者です。顔の黒いくまどりはまるで歌舞伎役者のようです。でも年によって来たり来なかったり、来てもすぐにどこかへ行ってしまう鳥でもあります。(投稿ギャラリーには大きな写真を多数掲載しています)
 この冬は山陰各地にかなりの数のレンジャクが渡ってきたようで、今年の一月から二月にかけては当支部内のメーリングリストでは多数のレンジャク情報が飛び交っていました。二月末までの、鳥取県内を主とし一部島根県も含む範囲で確認されたレンジャクの情報を表にまとめてみました。なお、尾羽の先が赤いのがヒレンジャクで、黄色いのはキレンジャクです。二種類だけなので、みんなまとめて二レンジャー・・・?     (^_^;) 


 表:この冬のレンジャク情報
日時  場所  総数  種類  行動 
 1/4 鳥取市野坂  ヒレンジャク  電線に停まっていた 
 1/9 安来市今津  約30  ヒレンジャク  コブシの木に停まっていた 
 1/12 出雲市内島大医学部近く  13  ヒレンジャク クロガネモチの実を食べていた 
 1/19 米子市三本松  200以上  ヒレンジャク  電線に停まっていた 
 1/20 米子市尾高  - ヒレンジャク  
 1/22〜23 米子市両三柳  - ヒレンジャク 電線に停まっていた
 1/24 米子市両三柳  約200  ヒレンジャク  前日までとは違う場所の電線に停まっていた。
 1/24 米子市岡成  41 ヒレンジャク30+キレンジャク11 クロガネモチの実を食べていた
1/25  鳥取市湖山町  7 ヒレンジャク? 電線に停まっていた
 1/31 米子市両三柳  ヒレンジャク  電線に停まっていた
 2/1 鳥取市岩倉 約200 大半はヒ、キも混じるが少数  
 2/1 鳥取市野坂  約90 大半はヒ、キは数羽 電線に停まっていた
 2/9 南部町鴨部城山  約20 ヒレンジャク 電線に停まっていた
 2/10 鳥取市玄好町 約20 ヒにキが少数混じる 電線に停まっていた
 2/10〜12 鳥取市野坂  61 ヒレンジャク 2/10 ? から庭のクロガネモチの実を食べ始め、2/12には全ての実を食いつくしてしまった。
 2/15 米子市両三柳  約200  ヒの中にキが10:1〜15:1の
割合で混じる
電線に停まっていた
3/6 米子市大崎  全てキレンジャク  畑から飛び立って電線に停まった 
 3/7 南部町絹屋  ヒレンジャク  猫がヒの死体をくわえてきた。詳しい状況は、http://blog.zige.jp/morimaki-f-n/kiji/535236.html
をごらんください。、
 3/24 松江市美保関灯台  20以上  ヒレンジャク  駐車場の上を旋回後、木に停まった 

 一月は主に西部で確認されていたが、二月になると東部でも大きな群れが見られるようになってきたことがわかります。
 食べている実はクロガネモチばっかりです。他のどんな木の実よりもこの実を好むのか。それとも人家に植えられている庭木の中では一番好みなので、食事中を目撃されやすいのか。この表を見ていると色々なことを考えてしまいます。またレンジャク類は一度観察したらどこかへ移動してしまってもうその場所にはやってこないというイメージがありますが、米子市両三柳や鳥取市野坂のように同じ場所に何度も繰り返して現れることが判りました。これらの場所の周りにはよほど木の実が多いのでしょうか。
 西日本ではヒが多く、東日本ではキが多いと言われています。キはスカンジナビア半島北部からカムチャツカ半島までの地帯及び北アメリカ北西部で繁殖、ヒは東アジアのウスリー川周辺でのみ繁殖するとのこと。
 これら観察例の中から写真付きの数例を紹介します。


 @ 2/10〜12 鳥取市野坂
 三日間にわたって飛来し、庭のクロガネモチの実を食べつくしてしまったとのこと。

       二階の窓からそっと撮影した近接写真→
 以下、メールより抜粋。
 「このクロガネモチの幹は母屋から7m程度の位置で、2階の窓から観察すると、枝先までは更に近くになります。盛んに赤い実をついばんでいます。 この鳥 非常に警戒心が強く 窓を閉めていても室内のわずかな動きを察知し飛び去ってしまいます。レンジャクが留守の間にはヒヨやツグミがやってきます。そして再びレンジャクが集まってきます。人や車の気配があるとすぐ飛び去り、これの繰り返しでした。」        


 A 2/15 米子市両三柳 
 この周辺の電線に停まっているのを観察したのは、この冬、実に延べ五日間!
      左から四番目の子だけがキレンジャク→

 以下、撮影者のメールより抜粋。
 「・・・レンジャクに視線を向けて近づくと、30m位からパラパラと逃避をはじめ、カメラを向けると一斉に飛び立ちます。しかし、素知らぬ振りで近づくと電線の真下に来ても歩いても全く逃げません。素知らぬ顔を試してみてください。近づいてからは、陽の当たらない家屋や樹木の陰に陣取り、カメラを向けても飛び立ちません。」


 B 1/19 米子市三本松 
 レンジャクと言えば右の写真のような生理現象でも有名。「きれいな顔してなんてお下劣な!」と言いたくもなるが、レンジャクに罪はなく、粘性のあるヤドリギの実が原因らしい。
                                 「いやーン、この鳥、好かーん!」→

 電線の下に車を停めていて被害にあった会員は数多い(私もその一人)。みなさん、電線の真下からレンジャクを見上げることだけはやめましょうね。いきなりの猛爆撃が来るかも。
 以下、この写真の撮影者のメールより。
 「〇〇近くに車を止めて観察したら,ヒレンジャク200超でした。住宅街なので早々に立ち去りましたが、おしりにぶら下げているやつが何個体かいたので写真を撮りました。添付します。いったん飛び立っても、また舞い戻ってきたりしていたので、近くにえさがあってお気に入りの場所なのかなとか想像しました。」

 C 3/6 米子市大崎

 これはキレンジャクだけの小さな群れの情報です。今までの当地のキレンジャク情報は、ヒの大群の中に少数のキが混じるものばかりなので、珍しい例だと思います。

 「二羽とも尾っぽの先が黄色、拡大版は投稿ギャラリーをご参照ください」→

 以下、撮影者のメールより抜粋。
 「(車で)走行中に畑から飛び立った鳥が電線に止まりました。逆光でよく見えなかったのですが冠羽のようなものがあったようだったのでもしやと思い、一本横の道路に入り、後戻りして再び出てくるとまだ電線に止まっていました。レンジャクでした。ヒレンジャクかと思っていましたが、写真を撮って確認してみるとキレンジャクでした。4羽いましたがすべて黄でした。畑にはまだ何も作付けされておらずまだ荒れ地の状態でしたが、果たしてここで何をしていたのか・・・。」

 D 3/24 松江市美保関灯台

 そろそろ渡りの季節になったようで、渡り鳥のメッカ、美保関灯台での記録が入ってきました。
 「これから海を越えて北へ帰るのだろうか」→

 「20+のヒレンジャクの群れがいました。10時半頃に数回駐車場の上を飛んでいましたが、一度だけ目の前の木に止まったところを撮影しました。これから渡っていくのでしょうね。キレンジャクは見られませんでした。」


 鳥取県内及び周辺で上記以外の観察例がありましたらご連絡ください。レンジャクは四月ごろまでは見かけるので、今後の観察例もお寄せください。上の表に随時追加します。宛先は管理人まで。
 (by 管理人)



2/3湖山池探鳥会の報告 
('13/02/06)
 湖山池青島で2/3(日)に実施した探鳥会の様子を報告します。
 スタート時の9:00の段階で無風で曇り、昼前には陽もさすようになりおだやかな天気に恵まれました。そのためか参加者は多く、会員外も含め総勢29名。遠く西部から子供さん連れで参加されたご家族もありました。
 冬の湖山池の野鳥といえば、やはりオオワシなどの大型のワシタカが見ものです。この冬もオジロワシが時々現れるという情報もあり、この日出てくれるかどうか楽しみです。


    
 本日の担当幹事さんが予定ルートを説明します。  青島ビオトープ計画の内容を鳥大生Uさんから拝聴。

 例年通りに青島大橋を渡りながら湖面のカモ類を観察。昨年から始まった湖山池の塩分導入事業で池の生態系は大きく変わりました。野鳥に関して言えば、冬鳥としてのカモ類の総数はむしろ増加傾向にあるが、その中ではキンクロハジロやホシハジロなどの潜水ガモがかなり増えています。冬の野鳥には大きな変化はなさそうだが、魚や底生貝類などの種類は激変している感じです(池の生態系の変化の現状については後述)。

 橋を渡って島の周回道路を反時計回りに歩きます。ツグミなどを観察しながら島の東岸へ。ここは水がたまりやすく湿地状になっていて、鳥取大学の研究室がこの地にビオトープを作る案を検討しているとのこと。この計画の担当者の鳥大生Uさんがちょうど参加されていたので、その計画案の内容を説明していただきました。


 ここにビオトープを作る理由の一つは、塩水化にともない池のトンボの数が著しく減少しているので、トンボの産卵場所を確保するためとのこと。
 千代川水系では、過去の大規模な河川改修時に合わせてお役所が河川公園やビオトープをあちこちに作ったが、いずれも作ったあとはホッタラカシで今では荒廃して見る影もない。洪水で流され跡形もなくなった所もある。お役所の作るビオトープというのは、大規模な生態系破壊を隠ぺいするための免罪符か、選挙目当ての議員や首長が公共事業費をばらまくための手ごろな道具ではないかとさえ思っている。米子水鳥公園のように、市民が主体となって作りあげ維持管理しているビオトープでなければ到底長続きするものではない。わざわざ国民の血税を費やしてちっぽけなビオトープなど作らなくても、至る所でトンボが産卵できた今までの湖山池の環境を維持すればそれで十分である。本末転倒とは実にこのようなことを言うのだろう。
 もちろん、学生さんの勉強のための教育の一環としてビオトープの設計を試みるのは将来のためになるので、大学での検討自体はどんどん進めて欲しいものです。実施についてはまた別の話です。


    
 ウソが出ました!アカウソも一羽混じる。       この右手の斜面にはほぼ毎年アオジが姿を見せる。

 ちょっと脱線しましたが、話を元に戻して周回道路を進みます。島の先端近くの東向き斜面では例年アオジやミヤマホオジロなどの越冬中の小鳥を見ることができます。この日もアオジが現れ、しばらくその動きを追いかけてみました。その先に進むとウソの一群がサクラの木で花のツボミをついばんでいました。アカウソ♂も一羽だけ混じっていました。ちなみにウソは北海道以南の国内で繁殖、アカウソはサハリンやロシア沿海州などの大陸側で繁殖しているそうです。国の異なる亜種同士なのに仲良く一緒に行動しています(人類もこうありたいものです)。アカウソの♀はウソの♀と区別できないほど似ているので、この群れの中にアカウソの♀もいるかもしれません。
 ウソはきれいな鳥で見るのは楽しみだが、サクラの花の数を減らしてしまうのは困ったもんですね。地面に散らかっているツボミの食べカスはまだ少なめなので、今年はウソの数はまだあまり多くはないようです。

 さて島の北端に来ると津生島が良く見えるようになります。期待を込めて島の南斜面を観察すると、オジロワシの成鳥一羽を発見! しばらく見ていると急に飛び立ち水面のカモたちを騒がせながらあたりを旋回、一本の大木にとまった。よく見るとこの木にもう一羽のオジロワシが止まっている。数分後に二羽のワシは飛び立ち島の北側へと姿を消した。もう一羽の方の尾には白い部分がなかったので若鳥らしい。
 Kさん情報によると、この冬のオジロワシは池にいつもいるというわけではなく、時々一、二羽を見かける程度とのこと。オオワシのように池に固定したナワバリを持つのではなく、日本海との間を行ったり来たりしているらしい。
 去年の冬は最多で7羽のオジロワシが同時に池にいたこともあり、1/8の探鳥会では2羽が青島に居た我々の頭上の至近距離を飛んでくれました。ただし、去年は青島の橋が工事中で島が立ち入り禁止であったためにオジロワシが一時的に青島に定着したのであって、普段の状態に戻った今年は人が歩き回る青島にはもう近づかなくなったものと思われます。去年はあくまで例外であって今年の状態が普通のようです。

 さて、我々が島を一周している間、北岸のオオワシはいつもの停まり場でじっとしていました。このオオワシはもう十数年間、毎年の年末になると湖山池に飛来し、ほぼ同じ場所を止まり木としています。どうやら同じ個体が毎年やってきているようです。
 オオワシの寿命は「飼育下で52年の記録があるものの、野生では30年程度?」らしいので、あと十数年はやってきて欲しいものです。(参考サイト http://15.pro.tok2.com/~satoubin/oowasi.htm)

視線の先には、オジロワシ二羽+オオワシ一羽。

  島を一周し橋を渡って駐車場に帰ってきました。でも後続の人たちがなかなか帰って来ません。どうしたのだろうと思っていると、ようやく帰ってきた一団が、「西の方にオオワシがもう一羽出た」とのこと。池の南側をナワバリとするオオワシ若鳥がちょっとだけ姿を見せたようです。この若鳥は去年あたりから定着している個体と同一個体と思われ、北側の個体と棲み分けをしているようです。

 駐車場で鳥合わせをして終了。カモ類、ミサゴ、ノスリ、ミヤマホオジロなども含め全部で38種。オオタカやハヤブサが出なかったのは残念でした。またなぜかカラ類をほとんど見かけず、確認したのはヤマガラだけでした。

(by 管理人)

・湖山池塩水化事業による湖山池生態系の変化の現状
('13/02/06)
 ご承知のように昨年から湖山池の水質改善を目的とする鳥取県による塩水導入事業が開始されました。この事業の結果、湖山池の水質は著しく変化しており、従来我々が親しんできた湖山池の生物種の多くが姿を消し、今まで見たこともないような生物種が池を占有する事態となっています。全ての状況を調べてお知らせする能力は私には到底ありませんが、私が見聞きした範囲での変化について簡単に報告します。

 @植生
 私自身は昨夏までほとんど鳥取を離れていたのでその変化を把握していませんでしたが、昨年八月に久しぶりに池のそばに立ってみて実に驚きました。池の岸沿いに生えているヨシが一斉に枯れて茶色くなっているのです。池をぐるりと回ってみると、水中から生えているヨシやガマはすでに枯れているか、著しく生育不良となっていました。
 今回の塩水導入の目的はヒシやアオコを減らし水質改善することにあるとは聞いていた。確かにヒシやアオコは姿を消したが、水質浄化の働きが大とされているヨシ原まで枯らしてしまうとは・・。 隣の島根県の宍道湖での活動に代表されるように、全国各地では水質改善のために多くの市民が自発的に湖岸にヨシを植えるボランティア活動をやっているというのに・・・。いったい鳥取県は何を考えているのだろう? 湖面を吹き渡って来る風の匂いを嗅ぐと潮の香りがした。知らぬ間に湖山池を海に変えられてしまった。


 
              全滅した湖山池東北部湖岸のヨシ原の跡(2012/09/27撮影)  
 この場所は、前年までは湖岸から40〜50mの沖までヨシ原が広がっていて(沖合に見える水面からわずかに出ている枯草はその当時のヨシ原の最先端部の残骸)、カイツブリなどの水鳥の繁殖地となっていた。また、過去には秋冬にはシマアジやヨシガモなど希少なカモ類が飛来していた場所でもある。カモたちが天敵のワシやタカから身を隠すための絶好の隠れ家になっていた。今年度の塩分導入でヨシ原は全滅、今では何もない水面(海面?)となってしまった。


 
                    湖山池東部の湖岸の様子(2012/09/27撮影)
 右側の水面から突き出ている枯草は、この年の春にいったん芽吹いたものの高塩分のために枯れてしまったガマの残骸である。左側の水面から出ているヨシの株も、ほとんど枯れてしまって倒れる寸前。

 A野鳥
 夏に湖山池の水面を利用して繁殖する野鳥としてはカイツブリがあげられます。ヨシの茎などを利用して水面にいわゆる浮巣を作るが、ヨシ原が消えてしまったので昨年春から夏にかけての湖山池のカイツブリの数はほとんどゼロだったとのこと(私は不在だったので当支部メンバーに聞いた話)。
 池に一年中いてよく目立つ鳥としては魚を捕食するミサゴが代表的です。ミサゴは三十年ほど前は農薬汚染の影響で絶滅が心配されるほど減少していたが、近年は数が増え湖山池に行って双眼鏡で探せば必ずどこかの湖面上を飛んでいるのが見えるほど普通の鳥になりました。この冬もミサゴの密度には変わりがないようで、ほぼ常時水面上を飛んでいる姿が見られます。ただし、獲物とする魚は最近大きく変わったようです。ミサゴがとらえて脚につかんで運んでいる魚を観察すると、体高が低くて細長い魚ばかり(多分、セイゴかボラ)。以前のように、体高の高いフナやコイをつかんでいることはなくなりました。池の表層を泳ぐ魚の種類が全く変わってしまったようです。冬になって、魚が主食のオオワシやオジロワシも例年通りやってきているので、大型の魚については種類は変わったもののその生息密度は大きくは変化していないようです。
 池で越冬するカモ類については数は以前よりも増加傾向。特にホシハジロやキンクロハジロなどの潜水ガモが増加しています。また昨冬までは、ホシハジロは二百羽程度の群れを作って昼間は水面で寝ていることが多かったが、今年の冬は朝から湖面のあちこちで十羽程度の小グループで盛んに潜って何かを採食している。ホシハジロは底生の貝類を食べるとされているので、種類はわからないが貝類の総量が増えているようです。

 B魚類・貝類
 湖山池の急激な環境変化を最も端的に示しているのは、池に生息する魚類の種類の交代です。
 私は去年の八月末に池南岸のレーク大樹付近でフナの大量死を確認しました。レーク大樹周辺の湖岸、少なくとも長さ数百mに渡って無数のフナの死骸が岸に打ち上げられていました。みな体長30cm程度はありそうな立派なヘラブナ(別名 ゲンゴロウブナ)ばかりで、ざっと見た所、ゆうに千は超える数でした。 湖山池の魚に詳しい方に確認したらフナの中ではヘラブナが一番塩分耐性が弱い魚とのこと。またヘラブナは湖山池の魚の中では一番市場価値の高い魚(だった・・・)とのこと。


      打ち上げられたヘラブナの死骸(2012/08/25)              波間でまだ息をしている瀕死のヘラブナ(2012/08/25)

 これらのフナたちは、いったい誰のせいでこんな死に方をする羽目になったのでしょうか?

 その後、去年の十一月に再びレーク大樹周辺を訪れてみました。この時は、すぐ近くの長柄川(湖山池に流れ込む川の中で最も流量の多い川)の河口付近に、大阪周辺ナンバーを付けた車でやって来たヘラブナ釣り師たちが陣取っていました。彼らは嬉々として次々にヘラブナを釣りあげ興奮状態です。池の塩分濃度が高くなり過ぎて生きることができず、やっとのことでこの川に付近に避難してかろうじて生き延びているヘラブナの密度は異常に高く、肉眼でもフナの密集した群れが遊泳しているのが良く見えました。この場所を聞きつけわざわざ大阪からやって来て、食べるものもなくて痩せ細り飢えきったフナを「入れ食い」だと言って釣りあげてよろこんでいる人々。実に血も涙もないバチあたりな連中だと思いました。
 私自身は確認していないのですが、魚の大量死の別の例としては、去年の夏から秋にかけてコノシロの大量の死骸が池の南岸に打ち上げられていたそうです(当支部会員の話)。コノシロという魚は従来は賀露の港でしか釣れない魚だったのだが・・。去年の夏の終わりには湖山池の水はほとんど海水と同じになっていたようです。
 この記事を書いている途中で、「いったい淡水魚はどの程度の高塩分に耐えられるのだろう?」と疑問に思いました。ネットで調べてみたらすぐにデータが得られました。次に示す1983年公表の横浜市公害研究所の論文をごらんください。http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/mamoru/kenkyu/shiryo/pub/pub0054/pdf/pub005411.pdf#search='%E3%82%B3%E3%82%A4+%E5%A1%A9%E5%88%86'
 この論文から塩分濃度1.45%ではコイは二日も生きられないこと、1.23%では徐々に衰弱して一か月後には死んでしまうことが判ります。
 次の項目で示しますが、昨年秋の湖山池の塩分濃度はコイが生息できる値を超えていました。フナの耐塩性に関する論文はまだ未確認ですが、コイもフナも同じような場所に生息しているので、同程度の塩分耐性でないかと推測します。
 貝類については、ヨーロッパフジツボが異常に増えています。これは欧州からやって来た外来種で、この冬の時点では湖山池全域と賀露町の河口までの湖山川全流域の岸辺をこの貝がびっしりと覆っています。私は1954年に湖山町に生まれ、以来大部分の期間をこの周辺をウロウロしながら今まで生き延びてきた来た人間ですが、こんな奇妙な貝を見るのはこの冬が初めてです。鳥取に居ながらにしてこんな気持ちの悪い欧州産の貝に出会えるのも、この塩水化事業のおかげかもしれません。

 冬の湖山池と言えばワカサギ(鳥取の方言ではアマサギ)釣りです。近年は湖山池ではほとんど釣れないようで、釣っている人を見かける場所は、正月前後の湖山川の賀露の水門近くだけになっていました。この正月は湖山川でワカサギ釣りをしている人は皆無でした。
 毎年冬には湖山池の水面で漁協の船がワカサギ漁の網を引いている光景をよく眼にしました。この冬、私は野鳥の観察や調査のために何度となく湖山池に出かけていますが、いまだに漁をしている船を一艘も見かけません。湖山池漁協は「塩分導入しないと魚が取れず生活ができない」と声高に主張し続けていたが、塩分導入したとたんに漁をやめてしまったのはなぜでしょうか?

湖岸にまん延するヨーロッパフジツボ(青島大橋そば2013/02/05)  








 C湖山池の塩分濃度の推移
 以下のサイトで湖山池の塩分濃度の推移を確認することができます。この塩分導入事業は鳥取県と鳥取市が費用を折半して実施しているはずだが、なぜか塩分濃度は市のHPにしか公開されていません。 http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1336521922711/activesqr/common/other/51104ea4002.pdf
このデータは、順序としては鳥取市HP中の下のサイトから入ることになっていますが、(参考)と表示されています。どうやらあまり見て欲しくないデータのようです。 http://www.city.tottori.lg.jp/www/contents/1336521922711/index.html
去年の八月末にこのサイトを見た時には、水門の操作云々については何の記載もありませんでした。あまりにも塩分濃度が高くなったので、あわてて水門を操作することにしたようです(いつから水門操作を始めたかは、このサイトからは何も読み取れない)。

 このグラフに記載されている塩化物イオン濃度と、我々がふだん感覚として持っている水溶液の塩分濃度との関係は次のようになる。 例としては、海水の平均的な塩分濃度は3.4%だが、これを塩化物イオン濃度で表すと18,980mg/Lに相当する。
(参考サイト ウィキペディア  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B0%B4)

上記の鳥取市のグラフで公表されている湖山池塩分濃度推移のデータ(青島大橋付近)を、上のサイトを参考として塩分濃度に換算すると、次のようになります。
   日時     塩化物イオン濃度(mg/L)    塩分濃度(%)
 2012/08/25      約6200              1.11
 2012/11/13      約7300              1.31

 2012/11/13前後に湖山池の塩分濃度は上記の最高値を記録した。この値は海水の平均塩分濃度の約4割に相当し、コイなどの淡水魚が長時間生き続けられる環境では到底ないことを示している。おそらくこの昨年夏から秋にかけての時期に、従来湖山池に生息していた淡水性の魚や貝は高塩分のために死滅してしまったか大幅に数を減らしているものとのと思われます。

 一方、平成24年度の鳥取県当初予算には、湖山池の塩分濃度の目標値は東郷湖並みとし最大で3,200ppmを目指すと書いてある。
(参考サイト http://db.pref.tottori.jp/yosan/24Yosan_Koukai.nsf/0866da31d153d9d9492574810035b068/0646de0683130bde4925799d003d6186?OpenDocument)
 昨年の実際の計測データの最大値1.31%は、ppm単位に換算すれば13,100ppmとなる。実に当初の目標最大値の四倍を超える値である。
 この目標値というのも実にいいかげんな数字のようで、県の資料ごとに書いてある数値が異なっている。もともと、当初から塩分濃度をコントロールするつもりは全くなかったようである。その証拠に塩分濃度が上昇し続けた去年の春から夏にかけて、カラスガイの絶滅を心配した鳥大の鶴崎先生の県に対する水門閉鎖の再三の申し入れをまったく無視し、水門あけっぱなしの状態を続けていたそうである。
 わざわざ億を超える県費をつぎ込んで、湖山池の多様な生物種をほぼ絶滅に追いやっている。これが「環境立県」を標榜する鳥取県の恥ずかしい現状なのです。

 D石ガマ漁
 2/1付けの地元紙、N本海新聞によると、この冬、約三百年続いている伝統の石ガマ漁を中止することになったとのことです。記事の内容だが、地元の人の話としては、「石に付着したフジツボが漁の邪魔をするうんぬん・・」とのこと。これは表向きの理由であって、実態はフナやコイの数が激減したために漁を取りやめたものと思われます。回遊性の魚であるセイゴやボラは、いくら寒くなっても石ガマの中に入ってはこないのだろう。湖山池の生物だけではなく石ガマ漁までもが絶滅危惧種となってしまった。

 2010年に認定になった山陰海岸ジオパークには湖山池も含まれている。ジオパーク認定のためには、さぞたくさんの税金を使ったのだろう。、認可が決定した時には知事以下の県職員一同が大騒ぎして喜んでいたことを思い出す。
 湖山池の環境が現在のようにメチャクチャな状態では、四年ごとに行われるジオパークの再認定に合格するかどうか実にあやしいものがある。ジオパークの認定基準を調べてみると、「過去から受け継いできた自然環境や文化遺産の保全、持続可能な経済の維持、等々」とある。石ガマ漁こそこの文化遺産そのものである。現在の塩水化事業は補助金・補償金まみれであり、将来的に持続可能な漁業ができるかどうかもまったくわからない。実に持続不可能な経済に足を突っ込んでしまっている。県の始めた目的不明かつ不透明な事業によって、せっかくのジオパークを自らの手で潰そうとしているのである。
                              ・石ガマ漁紹介の看板。この看板も書き換えるのか。(青島大橋そば2013/02/05)

 私は湖山池が汽水化されると聞いて、一年前には「これでまたテナガエビやワカサギがたくさん取れるようになるな。」と心底期待していた。私が小学生であった昭和三十年代、毎年六月になると私たち湖山小学校の生徒は竹を切って作った手製の釣竿を担ぎバケツを持って、歩いて湖山池の岸辺までエビ釣り遠足に出かけた。帰りにはテナガエビで一杯になったバケツが重くて、途中何度も休みながら家まで持って帰ったことを覚えている。
 実際に事業が始まってみると、テナガエビやワカサギが生息可能な塩分濃度をはるかに越えてしまい、彼らは数を増やすどころかどこかに消えてしまったようだ。なんでこんなことになったのだろうか。
 県や市の担当者だけを責めてみてもこの問題は解決しないのだろう。こんなデタラメな事業内容を担当者レベルで計画するはずもない。多分、政治的な圧力がこの事業を奇怪にねじ曲げてしまったのだろう。担当の方には、この事業が決定された経緯を詳しく公開してもらいたいものである。この事業には不透明な部分が実に多すぎる。
 ともかく、一刻も早く塩分濃度を下げて、私たちが子供時代に慣れ親しんでいた昔の湖山池の生き物を呼び戻してもらいたい。それこそが私たちが次の世代に残せる最良の贈り物であると思う。

 E「これからの湖山池の姿を考えるフォーラム」開催のお知らせ
 ここまで長々と読んでいただいた方には深く感謝申し上げます。この塩水化問題に関するフォーラムが3月30日に鳥取市内で開催されます。各分野の生物専門家の見た湖山池の環境の現状に関する報告が予定されています。主催はNPO「鳥取環境市民会議」、当支部も後援しています。
 詳しい内容は、「これからの湖山池の姿を考えるフォーラム」をごらんください。多数のご参加をお待ちしています。
(by 管理人)



・米子水鳥公園で新年合同探鳥会
 ('13/01/08)
 1/6に新年恒例の全県合同探鳥会を米子水鳥公園で開催しました。
 年初からの雪は前日の晴天でほぼ消え、曇り空だが無風で山陰としてはまずまずの天気。午前9時に水鳥公園のネイチャーセンターに入りました。ちょうど小学生対象の「水鳥の絵を描く会」をやっており、館内は子供たちや親御さんで一杯でした。支部長の新年あいさつの後、館内据え付けのスコープで観察開始です。

      
     まずは支部長より新年のご挨拶            ガラス越しの野鳥観察は暖かくて快適。

 ちょうどヘラサギ、セイタカシギ各一羽とオオハクチョウ6羽が滞在中でした。オオハクチョウを見るのは久しぶり、ちょっと遠かったがスコープでクチバシの黄色部が大きいことをしっかり確認できました。
 季節外れのセイタカシギは首が灰色っぽく若鳥らしい。ガラス窓のすぐ前の浅瀬で一心不乱に餌を捕っている。双眼鏡だけで十分に観察できる。こんな斜め上からの角度でセイタカシギの頭のてっぺんを見られるのは初めて、大感激!
この日は子供たちが多く、スコープはほぼフル稼働

 他にもカワセミの夫婦が近くに出てきたり、コハクチョウの飛び立つ姿を鑑賞したり、色々と目移りしてばかりでした。米子の会員によると「今日は普通の出」とのこと。でも東部から来た人間にとっては何ともうらやましい環境です。思い起こせば約ひと月前、東部の千代川探鳥会では、積雪の中を寒風に身を縮めながら傘をさし(笑・・)、河川敷の中を鳥を求めてウロウロしていましたっけ。あの苦行僧のような探鳥会(まあ、それなりに味わいはありますが・・)に比べれば、暖房完備の今日の探鳥会はまるで天国。これも米子の会員を中心とする市民運動の成果なのだと改めて感じ入ったしだいです。
 10時半から水鳥公園近くの粟嶋神社に移動。私自身、この前この神社に来たのは確か水鳥公園ができる前だったから二十年以上前か?この神社が祭る神様はスクナヒコナの神。米子市彦名というこの地の地名もこの神様の名前に由来しているのでしょう。オオクニヌシのミコトとともに出雲の国を開いたありがたい神様だそうです。医療や酒作りを民衆に教えたのち、この粟嶋から粟の茎にはじかれて常世(トコヨ)の国へ飛んで行った小さな小さな神様。いろいろと御利益がありそうです。面白いキャラなのでアニメ化したら人気が出るかも。

     
粟嶋神社の鳥居前 多くの参拝客でにぎわっています   「今年もたくさんの出会いがありますように」 

 ちょうど階段で米子S陰高校の野球部員がトレーニング中(187段の階段を65回往復するとのこと!頑張ってください)
。彼らとぶつからないように注意しながら登り、本殿前に到着。タブノキやスダジイの大木が多い。フクロウの巣がありそうだ。原生林なので木の実をつける木が少ないためか、出てきた小鳥はヤマガラくらい。でも神社裏手の見晴らしは最高でした。足元に水鳥公園が、西方はるかには中海が広がっています。ここで夕焼けを見たら実にいい気分でしょう。
 神社の裏手は絶景! 眼下に水鳥公園と中海

 神社本殿前に引き返して鳥合わせして解散。水鳥主体に40種を確認しました。水鳥公園はワシタカ類も多く、今までに9種類を確認しているそうですが、残念ながらこの日確認できたのは遠くの鉄塔にとまっているハヤブサ一羽だけでした。参加人数は全県下から総勢25名。今回担当された西部の皆様、まことにありがとうございました。
(by 管理人)

 追伸:水鳥公園のセイタカシギは1/9にハヤブサに襲われ死亡! (2013/01/20)
 当日に我々が感動したセイタカシギ若鳥は、その三日後に公園来訪者の目の前でハヤブサの餌食となってしまいました。当日鉄塔にとまっていたハヤブサが犯人かもしれません。これも自然のオキテでしょうが、「何も彼でなくても他の鳥を狙えばいいのに・・・。」とも思ってしまいます。何はともあれ、我々を楽しませてくれた彼に感謝し合掌・・・。
(詳しくは、水鳥公園ブログhttp://yonago-mizutori.com/blog/の2013/01/09の記事を見てください)
(by 管理人)



・米子水鳥公園にサカツラガンが飛来、さらに湖山池に移動
 ('13/01/08発信)
 12/31に米子水鳥公園に14羽のサカツラガンがやって来ました。絶滅危惧種でおもな越冬地は中国の揚子江流域や韓国。日本にはごく少数が飛来し数羽程度の確認例が多く、十数羽の群れというのは近年では珍しいようです。残念ながら、水鳥公園には一泊しただけでした。元旦の朝、「コハクチョウ観察会」の参加者の目の前で、7時48分にいっせいに飛び立ち東の方向に去ってしまいました。
 (関連する「水鳥公園ブログ」もご参照ください。)
 ところが、元旦の朝に鳥取市湖山池で水鳥を観察していた当支部会員のKさんご夫妻(毎回登場!)が9時20分に14羽のサカツラガンが湖面に居るのを発見!希少種で数も同じなので水鳥公園から飛来した群れに間違いないと思われます。水鳥公園と湖山池の間は直線距離で約80km。この間の速度を計算すると、少なくとも時速59km以上で飛んだことになります。

 
       湖山池にやって来た14羽のサカツラガン (F氏提供 2013/01/01撮影)

 湖山池でもこの群れは一日だけ滞在、翌日にはどこかへ行ってしまったらしく、その後の観察記録はありません。いったいどこへ行ったんでしょうね?
(by 管理人)

 追伸:このサカツラガンの群れについて米子水鳥公園経由で新たな情報が入りました! (2013/01/20)
 1/5に湖山池から約53km離れた岡山県津山市内の吉井川の河川敷に14羽のサカツラガンが現れたとのこと。詳細は次のサイトを見てください。
http://www.e-tsuyama.com/report/2013/01/post-403.html
 現場は市街地の真ん中の河川敷のようですです。その後の情報はわかりません。今はどこにいるんでしょう?
(by 管理人)