NPO法人 日本野鳥の会鳥取県支部
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(2014年)発信分



・12/21に千代川探鳥会「河川敷の冬鳥観察」を行ないました。(2014/12/30)

 最近の東部の十二月の探鳥会は、例年、千代川のスポーツ広場で行っています。今年は例年に比べて比較的カモの数が多めでした。また、二時間の探鳥会の間に鳥の死体を三種類も発見!一体なぜでしょう?

 9時に駐車場に集合。まずは当日の担当幹事O氏がルート説明。その間、駐車場の片隅にカラスが集まって騒いでいた。何だろうとみんなで見に行くと、そこにはボロボロになった鳥の死体!羽根や顔を調べると、何とめったに姿を見ないコミミズク!内臓と肉はほとんどが無くなっていて、骨と羽だけになっていました。死因は不明。一週間ほど前に約20cmの積雪があったので、エサが取れず衰弱した所を何かに襲われたのか?それとも鳥インフルか?用心のため、手で死体を触らないようにしました。
   
 クチバシから尾羽までの全長は約34cm。   クチバシの鋭さは猛禽類特有。
 近くで見ると意外に小さい。

 さて、気を取り直して川沿いの歩道を歩き始める。このあたりの右岸は、昨年春に国交省が流れに直角に堆積した土砂を掘りこんで多数の平行する水路を作っている。何の意図でこのような工事をしたのかはよく判らない。魚の産卵場所のつもりなのか、とも思うのだが・・。
 野鳥保護の立場から言えば、水路の幅をもっと広げた方が良いと思う。水路の幅が数mでは陸からの距離が近すぎる。カモは野ネコやイタチの陸上からの襲撃を恐れて、この狭い水路には入って来ない。また水路が浅いと、オオタカなどに空からから襲われた場合に潜って逃げることが出来ない。探鳥会当日は水位が上がって水路間の土手が島になっていたので、ある程度の数のコガモや、オカヨシガモなどが水路に入っていたが、水位が低かった先月までは水路に入っていたカモの数はごくわずかだった。

 歩道に沿って歩きながらツグミやカシラダカ、ベニマシコを観察。川の中央のマガモなどを見ていると、上流から黒いかたまりの変なものが流れてくる。両脚をそろえて空に向けひっくり返った状態で流れて来た鳥の死体だった。O氏の見立てではドバトらしいとのこと。頭は水中に没しているのか見えない。
 その直後、対岸の茂みに比較的大きなタカが停まった。羽が茶褐色で胸に縦斑があるので、オオタカの若鳥のようだ。さっき流れてきたドバトの死体は、このオオタカの狩りが失敗した結果か?オオタカが現れたので、岸辺に居たマガモやカルガモなど約二百羽以上がいっせいに川の流れの中央に出てしまった。

 「死体を二つも見てしまった、二度あることは三度あるのでは?」と互いに話していたら、Aさんが遅れて来て合流。彼女の話では、「さっき自転車で通った歩道脇に鳥の死体が落ちていた!」とのこと。千代橋まで南下してUターン、少し寄り道して現場に行ってみることにした。
 その現場は川沿いの歩道から東に100mほど離れた車道に沿った歩道。落ちていた鳥の種類はカンムリカイツブリであった。首の周りの肉がつつかれて完全に無くなっている(多分カラスの仕業、ちなみにこの部分の肉のことを「セセリ」と呼ぶそうだ)が他には外傷が無く、これも死因不明。鳥インフルによる病死かもしれない。それにしてもあと100mほど飛べば水面に到達するというのに、こんな所で急に落ちて、カイツブリが不得手なはずの陸上で死んでしまうものだろうか?ちなみに、筆者は陸に上がったカイツブリ類を見たのはこれが初めて。カンムリカイツブリの足ひれを見たのも初めてであった。

    
ベニマシコのつがいが現れたのでじっくり観察。 路上のカンムリカイツブリ死体。死因不明。
    

 カンムリカイツブリの死体については、県の関係部門に処理をお願いしておきました。さて、死体だらけの何とも妙な観察会となってしまったが、現れた野鳥の種類は31種(死体3種を含む)、参加者は会員外の方も含めて13名。雪が消えて風も弱く、冬の鳥取にしてはまずまずの天候でした。(by 管理人)


・12/6〜7に恒例の西部一泊探鳥会「冬季セミナー+マガン観察」を実施しました。(2014/12/30)

 西部ではすっかりおなじみになった、宍道ふるさと森林公園のロッジに宿泊しての冬季一泊探鳥会。今年の初日セミナーは、宍道湖グリーンパークの野津登美子さんを講師に迎えて、長年観察してこられた斐伊川河口〜宍道湖周辺の鳥にまつわる様々なお話を、撮り貯めてこられた素晴らしい写真の数々を拝見しながら伺いました。その後は恒例の食事会。みんなで持ち寄った料理やおつまみ、お酒の数々に話の花が咲き、とても楽しい時を過ごしました。

 翌日の早朝探鳥会の楽しみは、何と言っても、宍道湖からのマガンの塒発ちを見ることです。しかし今回は悪天候のためかマガンは斐伊川の中州にコハクチョウとともに塒をとっており、湖面からの壮大な塒発ちを見ることができませんでした。残念!また来年に期待しましょう!

 日曜日はお昼近くまで、降り止まぬ雨にもめげず、数台の車に分乗しながら斐伊川河口周辺を探鳥しました。田んぼで採餌するコハクチョウの群れの中にナベヅル幼鳥1羽、マガンの群れの中にカリガネ1羽を見つけました。
    
 砂州で寝ているマガンとコハクチョウを見る。 小雨ながら風も強く、とにかく寒い!
 暗い雲が厚くて低い!            このあとの探鳥ルートを話し合っています。

 参加者は、土曜日のセミナーから日曜日の探鳥会まで、のべ20人。観察された鳥の種類は、山の鳥、水辺の鳥併せて50種となりました。(by T.T)


・広島県世羅町でタカの渡り観察会を開催しました。(2014/09/28)

 9月21日(日)、西部ブロックでは広島まで遠征してハチクマチの渡りを観察しました。
 早朝にレンタカーや自家用車に分乗して米子を出発、9時半に現地到着(世羅町新山にある展望台)。展望台の屋上では、すでに広島県支部のメンバーが観察を始めていました。同支部の方によると、昨日はこの場所では観察できなかったとのこと。当日もしばらくは展望台から四方を眺めながら、遠い鳥影にやきもきするばかりでした。

  
 長丁場の観察なのでマイチェア持参です。  展望台の周囲は各地からの観察者で鈴なり。

 しかし、ついに11時半ごろから、東の方から次々に現れたハチクマが、展望台の北西の方向でラセンを描いて(いわゆる「鷹柱」を作って)上昇し、その後猛スピードで一気に西へ流れていく、という様子が観察され始めました。時には展望台の真上を、翼の下面の模様が確認できるほどの近さでハチクマが通り過ぎて行く様子に、あちこちから歓声があがりました。13時半過ぎに引き上げるまで、この日は約150羽ほどのハチクマが世羅の上空を通過して行くのが観察されました。時にはハチクマと比較してかなり小さいシルエットの鷹(ツミか?)も鷹柱に加わっていました。
 
(左の写真):
新山からの眺めは抜群。
ここが観察場所に選ばれる理由に納得。







 当日、新山の展望台は、鳥取県支部の18人、広島県支部のメンバーや愛媛県などからも含め、総勢30数名?の観察者で賑わいました。鷹の渡りの観察会は渡りのピーク時を狙って計画されるものの、年によっては当日期待通りに行かない事も多々あります。今回は気持ちのよい秋晴れに恵まれ、展望台でお弁当を食べながらの絶好の鷹日和でした。この後遠く東南アジア経由でマレー諸島やボルネオ島まで渡るハチクマ達、来年もまた元気に日本列島にもどってきてね、と地上からみんなでエールを送りました。 (by T.T)

(下の写真):新山から北西方向に見られた鷹柱の模式図。こんな風にハチクマは飛んで行った。
 


・岩戸海岸でケガをしているミヤコドリを発見!(2014/09/14)
 先月の8/14から8/29までの間、当支部会員によって鳥取市岩戸海岸で二羽のミヤコドリが確認されました。この鳥は日本各地に冬鳥として少数がやって来ますが、主な越冬地は北九州と東京湾で、その他の地域ではかなり珍しい鳥とされています。この二羽のうち幼鳥と思われる一羽は、当初はずっと片足で立っており、よく見ると脚に釣り針が刺さっているようでした。

(左の写真 8/20撮影)
 左のクチバシの先端が黒い幼鳥と推定される一羽は、常に片足で立っていました。右の成鳥一羽が常に幼鳥のそばに寄り添っていたそうです。この二羽は親子かもしれません。


 (下の写真 8/29撮影)
幼鳥の拡大写真です。右脚にキス釣りなどでよく使うヨリモドシという金属製の仕掛けがはっきり見えます。これにつながった釣り針が幼鳥の脚に食い込んでいるようです。この幼鳥は、この頃はほとんど常に座り込んでいる状態で、かなり弱っているように見えたそうです。


 8/29以降、この海岸でミヤコドリを確認した記録はありません。幼鳥が衰弱死し、残った成鳥は飛び去ってしまった可能性が高いと思います。なお、上の写真の原版は、このサイトの「投稿ギャラリー」のページに載せています。

 野鳥が釣り針で傷つく例は他にもたくさんあります。下の写真は2010.11.19に撮影されたハジロカイツブリの死骸です。鳥取市美萩野の路上に落ちていたとのこと。よく見るとクチバシから釣り針の一部が飛び出しています。撮影された方の話では、周囲の路上には多くの血が流れていたそうです。


 砂浜も海も山も、私たち人間だけが利用しているのではありません。地球上のいたる所が、人が利用すると同時に無数の野生生物の生活の場でもあります。私たち人間にとっては何気ない行為でも、野生生物に対しては致命的な影響を与えてしまうこともあります。色々な生き物たちと共に生きられるように、日ごろから十分に配慮したいものです。


・日南町でブッポウソウヒナへの標識付け作業を実施しました。(2014/08/04)

 当支部では、鳥取県希少野生動植物保護管理事業補助金を受けて、日南町、南部町、三朝町、琴浦町、八頭町、若桜町にブッポウソウの巣箱を設置し、繁殖数の回復を図っています。一番大変な作業の一つがヒナの標識調査です。
 7月20日は、日南町の標識調査(ヒナへの足環装着)を行いました。日南町には35個の巣箱が設置してあり、参加者11名が2班に分かれて調査しました。

 作業工程は、@巣箱を設置した電柱に登る、Aヒナを捕獲して足環を装着する、Bヒナを観察して巣箱に返すのがメインですが、C巣箱の状況確認(修繕、交換の必要性)、D親鳥の行動や周辺環境の確認も行います。
 ヒナの捕獲と足環装着は環境省からの資格を得た標識調査員が行いますが、田んぼのあぜ道に立っている電柱までの道具の運搬(梯子、簡易木登り器「与作」など)、ヒナの飛び出しを防ぐための出入り口塞ぎ(伸縮式釣り竿で道具を作成)、記録係も必要です。また、私有地に立ち入るため、近所の人へのあいさつや情報交換を兼ねた世間話も欠かせません。
この日は梅雨明けの初日で風がさわやかに吹き、雲もあって日差しはさほど強くなく、絶好の調査びよりでした。
 ・日南町の調査結果(7/13実施の4カ所分を含む)
  巣箱35個中 30個を使用 うち29個で繁殖成功。
  ヒナ95羽に足環装着、2羽は小さくて装着出来ず。
  既に巣立ちと思われるヒナ5羽 合計102羽 一つの巣当たりでは
  平均3.5羽(102/29)のヒナ数 でした。

(by H.T)

(左写真:26番巣箱(当日最終)を与作で軽々と登るYZ女史、下で見守る記録係のYN女史)



・7/6に扇ノ山登山探鳥会を実施しました。(2014/07/14)

 東部地区七月恒例の扇ノ山登山探鳥会を先週実施しました。この時期は梅雨の真っ最中なので、この登山探鳥会が成立する確率は通算六割程度か?それでも実施し続けるのは、この時期に鳥のサエズリを聞けるのは高い山の上に限られるから・・。と、今までかたくなに思い込んで来たものの、そろそろ来年あたりは趣向を変えてみてもいいかもしれません。
 さて、例年のごとくはっきりしない空模様のせいか、雨滝バス停前に集合した参加者は六名と少なめ。河合谷林道を進み水場前に車を置いて、登山開始は九時前でした。

   
  霧に煙るブナ林の中を進む我等    クロジが枝先で「ホーイ、チョイチョイ」と

 平坦な道を進み、大石別れを過ぎたあたりでクロジの声が聞こえ始めた。このクロジは奇妙にもけっこう木の高い枝で鳴いており、しばらく待っていると姿を見せてくれました。大ズッコの登りのサンカヨウ群落はシカの食害で壊滅状態。この山のサンカヨウは群落としてはすでに消滅したと言ってよい。この日も登山道の上にはシカの足跡だらけ。十年ほど前までは扇ノ山にシカやイノシシが現れるなんて想像もしなかった。環境の変化は実に早いものである。
 さて、シジュウカラ、ジュウイチ、イカル、コルリ、マミジロ、キビタキなどの声を聞きながらのんびりと進む。大ズッコからいったん下るところで、キビタキの姿をしばし観察。天気は相変わらず「ガスって」いたが、山頂手前の展望台まで来ると、ぼんやりとではあるが眼下かなたに久松山を見ることが出来ました。

   
 キビタキ見たさであちこちウロウロ・・  いと面妖なるキノコ、正体不明、おいしそう。

 山頂についたのは11:30頃。残念ながら氷ノ山は見えず。この日は日曜にもかかわらず登山者が少なく、静かな山を楽しむことができました。最近の登山ブームのせいか、この山も氷ノ山ほどではないが、土日にはひっきりなしに登山者が行きかう山となりつつあります。
 
 昼食後、来た道を引きかえして13h頃に水場に到着。ここで鳥合わせをして終了。確認したのは24種と少なめでした。とりあえず雨に降られなくてヨカッタ。
 不思議だったのは、全行程にわたり、頭上をツバメとイワツバメがひっきりなしに飛んでいたことです。人里離れたこの山の上を、普通のツバメがこんなに飛んでいるのを見た記憶がありません。渡りの途中なんでしょうか?
 (by 管理人)

 山頂の憩い。この小屋も建ってから、はや約二十年。


・6/7〜8に三徳山で探鳥会、研修会、定例総会を実施しました。(2014/06/22)

 6月7・8日、三朝町三徳山で鳥取県支部・中部地区で久しぶりの一泊探鳥会が開催されました。宿泊場所は、国宝「投入堂」のふもとの宿坊、三佛寺皆成院です。ここは、平成4年、鳥取県支部の設立総会&探鳥会が開かれた懐かしい場所です。
 当時の探鳥ルートは投入堂までの往復の山道でしたが、最近では危険防止のため入山時間帯の制限(午前8時―午後3時まで)があります。そのため今回の探鳥場所は、川をはさんだ対岸に設けられた散策路(遥拝コース)でした。7日(土)夕方探鳥会(午後4−6時)には16人、8日の早朝探鳥会(午前5−7時)には14人の参加者があり、アオバト、セグロカッコウ、アカショウビン、ホトトギス、カッコウ、カワガラスなど、のべ38種の鳥の姿や声を確認できました。

   
   皆成院に集まった参加者たち    カワガラスを見つけた川面からはカジカガエルの鳴き声も

 8日は早朝探鳥会に引き続き、9時から支部の研修会が皆成院で開かれました。今回は、県立博物館付属山陰海岸学習館の専門員・三原菜美さんを講師に「コアジサシの繁殖と保護活動」についての講演を聞いたあと、三原さんの指導でコアジサシの紙模型作りに挑戦しました。

   
  研修会で開会の挨拶をする土居支部長  「コアジサシのモビールができあがったぞー!」
 (by T.T)

  なお、当日の定例総会で報告された昨年度(平成25年度)の活動実績は、「支部活動紹介」のページに載せています。ご参考まで。(by 管理人)


・5/17〜18に大山で一泊探鳥会を開催。(2014/06/22)

 5月17・18日、恒例の大山一泊探鳥会が開催されました。この探鳥会は、鳥取県支部の前身の一つ、米子野鳥保護の会が戦後すぐの時期から毎年大山で開催してきたという由緒あるイベントです。
 今年は初めての試みとして、17日(土)午後4時から、18日(日)午前4時から、同9時から、の合計3回の探鳥会が設定され、参加者のそれぞれの都合に合わせて集合しやすい時間帯を選んででもらうことになりました。17日(土)午後4時からの探鳥会には37人が集まりましたが、この中には、この探鳥会を新聞の紹介記事を読んで知ったという会員外の方々など22人も含まれていました。
 一泊探鳥会恒例の宿は、山菜料理のフルコースが楽しめる大山寺の山楽荘です。午前4時からの探鳥会への参加者の多く(20人余)が山楽荘に泊まり、山菜料理を楽しみながら鳥談義に花が咲きました。

 2日間の探鳥会のべ参加数は、小学生から中高年の方まで83人、確認された鳥の種類は、カラ類、オオルリ、キビタキ、ホトトギス、ツツドリなど38種となりました。

    
    山楽荘を出発、苔むす石畳        金門にて木の梢のオオルリを観察

    
     夕食前に「鳥合わせ」        山菜のフルコースディナー!おいしかった!
 (by T.T)

・5/11に大山で「青い鳥を探せ」探鳥会を開催。(2014/6/22)

 5月11日 西部地区「青い鳥を探せ」探鳥会が大山で開催されました。お目当てはもちろん、「オオルリ」です。絶好の天気にも恵まれ、若葉に包まれた大山の山麓を歩きながらキビタキやオオルリを間近でじっくりみることができ、とてもすばらしい探鳥会になりました。
 おりしも大山は花盛りで、ダイセンミヤマツツジ、イワカガミ、ショウジョウバカマ、ウワミズザクラ、タチツボスミレ、ミヤマカタバミ、イカリソウなどの花々の姿も堪能しました。参加者は19人(会員外2人、他県支部会員4人)、お目当ての鳥の他にも、サンショウクイ、マミジロ、エゾムシクイなどのさえずりも聞かれ、全部で28種を確認することができました。

    
    大山寺橋からイワツバメを観察   阿弥陀堂前の杉木立でオオルリの声を見上げる
 (by T.T)

・4月28日に鳥取市の明治小学校で出前授業を実施しました。(2014/05/08)

 明治小学校は鳥取市南西部の松上地区にあり、平成14年に県の愛鳥モデル校に指定されて以来、巣箱作りなどの活動を実施してきました。このたびひょんな事からご縁があり、連休前の4/28に同校を訪問して野鳥に関する出前授業を行いました。

  
 周囲は林と農地に囲まれのどかな環境。 二輪車が流行中らしく、休み時間は皆が校庭へ。

 同校は生徒数三十数名の小規模校です。転入制度があり、校区外からの通学もOKとのことです。市の中心部から車で二、三十分の距離ですが、緑豊かな丘陵に囲まれ、野鳥が近くにたくさん住んで居そうな校舎でした。広い校庭と体育館もあり、恵まれた教育環境です。
 さて、当支部の派遣した当日の講師は福田前支部長。授業は二コマ分で合計90分もあるとのことで、福田さんはたくさんの資料を準備されていました。三年生以上の二十三名の子どもたちが集合し、授業開始。
 まず、「ヒナを拾わないで」キャンペーンの紹介。続いて、明治小学校の校区内で見られる野鳥の紹介と続きました。この校区の境界には標高1054mの高山もあり、その下をめぐる林道ではヤイロチョウやヤマセミなども確認されているとのことです。校区内でみられる鳥の種類は百種を超えるだろうとのこと。
 続いて、野鳥の声を聞いてもらいながら、色々な種類の野鳥写真を説明。ウグイスの声はほとんどの子どもが知っていました。次に実物大の鳥の頭部などの模型を紹介。やはり、自分の手で触ってみることが一番興味を引くようでした。

  
  野鳥の声と姿を次々に紹介。      オオタカ頭部の実物大模型に興味深々。

 最後の方では、例の湖山池オオワシ実物大も登場しました。授業終了時には子どもたちからの質問タイムもあり、充実した授業となりました。また、機会があれば、お邪魔して子どもたちと一緒に勉強したり観察を行ったりしたいと思います。
 授業を企画し当日お世話していただいた明治小の先生の皆様、授業をきちんと聞いてくれた生徒の皆さん、呼んでいただきありがとうございました。

  
 オオタカ頭部の実物大模型です。鋭いクチバシ。 子どもたちからの質問タイム。

 (by 管理人)


・4月20日に日南町でブッポウソウの巣箱交換を実施。(2014/04/28)

 4月20日、毎年恒例の大山一斉清掃に参加した後、日南町でのブッポウソウの巣箱の交換へと向かいました。昨年秋〜冬に2回作業を行い、残りの8個の巣箱が残っていましたが、山陰地方の冬の天候は優れず、ようやくの作業日和りを迎えました。大山から下りてきた面々は、昼食もあわただしく済ませて南部町の法勝寺庁舎の駐車場に集合。今日は、Aチーム(土居、津森、山ア)とBチーム(増馬、櫻井、山中)の2班体制。楠一家4人がBチームの応援に回りました。増馬、櫻井は前回までに与作デビュー(簡易木登り器による巣箱交換作業)を果たしていますが、津森は今回が初の参加で、Aチーム最後の29番巣箱の交換作業を任され、土居師匠の指示を受けながらまずまず無難に作業を終了しまた。

           
 今回が与作デビューの津森氏。 けっこう高い電柱です。  師匠の指示を素直に拝聴。

  さあ、5月のGW後半にはブッポウソウが到着するはずです。新居が好みか中古が好みかは不明ですが、全戸完売を期待しています。また、常に入居率の高い南部町、昨年から入居の始まった中部地区、入居報告がまだない東部地区の状況については、今後の調査員からの報告を待ちたいものです。
 (by H.T)


・4月20日に「春の大山一斉清掃+探鳥会」を開催しました。(2014/04/27)

 4月の第3日曜日は毎年「春の大山一斉清掃」が行われ、日本野鳥の会鳥取県支部も毎年このイベントに参加しています。普段は鳥見をしながら歩く大山山麓の道沿いでゴミ拾いをするのです。今年は20日でしたが、集合場所の博労座駐車場をはじめ、この時期にも関わらずまだあちこちに残雪がどっさり。一斉清掃の事務局発表によると、今年は約50団体、640人余が参加したそうです。

   
   集合場所の博労座から見た大山     時々、ゴミ袋をホッポリ出して鳥見・・・    

 事務局から配られた軍手やゴミ袋を手に、私たちの支部は「7班」として下山キャンプ場から横手分かれまでの道路端を担当しました。芽吹き始めた木々の若葉や満開のタムシバを見ながら、遠くで鳴くツツドリを聞きながら、タバコの吸い殻、菓子の包み紙、空き缶などを回収していきました。渡って来たばかりでまだ寡黙なキビタキに出会った時には、ゴミ袋は放り出して手には双眼鏡が(仕方ないですね、鳥見の集団ですから...)。以前と比較すると最近のゴミの量はめっきり減っているようです。それでも、支部だけで集めたゴミは5袋余り。
   
   支部「七班」の本日の収穫です    下山キャンプ場でイカルの大合唱を聞きながら

 ゴミ拾いのあとは下山キャンプ場に向かい探鳥会をしました。この場所は3月の残雪探鳥会でも行った場所ですが(その日の報告記事もご覧ください)、あの時の雪はほとんど溶け、カワラヒワ、イカル、シメ、アトリなどが混群を作って地面で採餌していました。参加者は14名(うち非会員3名)、観察された鳥は上記の他にイワツバメ、コガラ、ヒガラ、ゴジュウカラ、ミソサザイなど21種でした。
 (by T.T)


・3月23日に「大山残雪探鳥会」を開催しました。(2014/04/11)

 3月23日(日)、西部地区恒例の「大山残雪探鳥会」が開催され、22名(うち支部会員は10名)が参加しました。この時期にしては例年になく「残雪」が多く、大山寺周辺の道路脇には除雪した雪が切り通しのように立ち、歩道を通れませんでした。下山キャンプ場を回る時には、一面の雪原の中を前の人の足跡をたどりながら一列になって進みましたが、時には柔らかい雪に20センチ以上も足を取られる時がありました。

    
  大山情報館前に集合して担当者から      大山寺橋からイワツバメを観察。
  事前説明を聞きました。           (ホント!まるで真冬ですね。

 木々はかすかに芽吹き始める程度で樹間の見通しはよく、カラ類はオールスターが登場して盛んにさえずる姿がよく見えました。キツツキ類のかろやかなドラミングもよく聞こえました。観察された鳥は、アカゲラ、ヒガラ、コガラ、キセキレイ、ホオジロ、アトリ、イカル、イワツバメなど24種でした。

   
 下山キャンプ場への道、一列になって。   歩道は雪で埋まっていて通れませんでした。
 (by T.T)

・2月23日に「カモメウォッチング探鳥会」を開催しました。(2014/03/02)

 2月23日(日)、西部地区この時期恒例の「カモメウォッチング」探鳥会が開催され、9名が参加しました。西部総合事務所前に集合した後、車で御来屋→平田→日吉津と海岸沿いに移動しながら、最後は日野川河口で終了というルートで回ります。御来屋漁港では、ここだからこれだけの羽数がみられる!、というヒメウの群れ、約50羽をじっくり観察しました。今日はさわやかな晴天だったので、防波堤の上に並んだヒメウのつやのある黒色の羽には緑色、首には紫の金属光沢があることがよく観察できました。
 今日のメインイベント:カモメ類識別では、土居支部長の解説を聞きながら、セグロ、オオセグロ、何回目の冬羽かなど、みんな果敢にチャレンジしていましたが、なかなか奥が深く・・・。なんと、セグロカモメがヒトデを無理矢理丸呑みにしている現場も目撃しました!

   
 御来屋海岸でヒメウ観察とカモメ類の識別  ずらりと並んだヒメウ。ウミウも混じっているが、
                        さてどれでしょう?


 平田の海岸では波間に潜水を繰り返すウミアイサの群れやシノリガモを見たあと、日吉津海岸へ移動。そこではカモメ類の群れの中に「足が黄色のセグロカモメ?」を土居支部長が見つけ、「普通はピンクでしょ、セグロの足は」との解説に、さすがカモメフェチの支部長の目は鋭い、と感心。その場であれこれ図鑑をめくって確認しましたが、そのカモメの正体の結論は出ずに同定は持ち越しました。

                                             問題の「脚が黄色のセグロカモメ?」 ⇒
       「ニシセグロカモメ」との説もあるが未確定。

 最後は日野川河口右岸でカモ類の中にきれいなヨシガモ♂を見つけ、砂州にいた少数の(ただ)カモメとカワウを確認して終了しました。山の鳥9種、水辺の鳥29種、合計38種を確認しました。
 (by T.T)
                                                   
・2月9日に「オオチ谷探鳥会+鳥のはく製鑑賞会」を開催しました。(2014/03/02)

 2/9(日)に越冬中の小鳥たちを見ようと、鳥取市オオチ谷での探鳥会を実施しました。前日に雪が降り、当日も冷え込んでいたせいか、参加者は残念ながら全部で6名と少なめでした。

 まず鳥居をくぐって左手の広場へ。ハシボソガラスが二羽、地面の上の何かをつついています。近づいてもなかなか逃げない。何だろうとつついていたものを拾ってみると、何と! ドングリでした。生でも食べられるシイの実らしい。カラスがシイの実を食べることを初めて知りました。ここの広場からその先の神社にかけては、昔からハシボソガラスを常時見かけます。どうもこの付近に代々住みついているようです。
      
 さらに神社を回ってから上の池(大宮池)に向かいます。カワラヒワ、ヒヨドリの声があちこちで聞こえます。
池のそばでアトリが数羽。ヤマガラにシジュウカラ、等々。池に着くとカルガモが二羽近寄ってきました。
誰かが毎日餌をやっているようです。しばらく我々の方を物欲しそうに眺めていたが、何ももらえそうにないとわかると、「チェッ」と舌打ちしてあっちの方へ行ってしまった。結局、この日は、あまり変わったものは出ずじまい。トラツグミやルリビタキに会えなくて残念。

 続いて、はく製を見せていただくために、公園からほど近い清末忠人先生(鳥取自然に親しむ会会長、元小学校長)のお宅へうかがいました。自作の鳥のはく製約百数十体を自宅で保管されています。昨年夏に市内国府町の万葉歴史館でその一部が展示されました。残念なことに、最近、かなりの数のはく製がネズミにかじられてしまったとの事。2011年11月の探鳥会で出会い、直後に博物館前で死んでいたハイタカ♀にこの場で再会。詳しくは「発信済情報」のページをご覧ください。

     
  珍鳥ヤマショウビン!   クマタカの脚のおそろしく鋭い爪。  例のハイタカに再会
              昭和60年に八頭郡で高圧線に触れ落鳥 
                                                         
     
ウミスズメ君。ペンギンにそっくり。ヨシガモ♂の胸の斑紋が鮮やか。 玄関でソウシチョウのペアが
                                見送ってくれました。

 この日の一番人気はウミスズメ。なにしろ沖合に浮かんでいて岸に近寄ってこないので、漁船にでも乗らない限り、我々が見ることはないのですから。脚が極端に短く、まるでペンギンを小型にしたようです。先生のお話では、鳥取の沖合にはたくさんいて、「また網にかかった。」と漁師さんが持ってくるそうです。
 現在、鳥取県内では、はく製が作れるのは先生一人だけになってしまったとのこと。技術の伝承のために誰か弟子入りしてみませんか?
 (by 管理人)


・1月5日に2014年新年合同探鳥会を実施しました。(2014/01/07)

 今年の支部活動の幕開けは恒例の東部・中部・西部合同の新年探鳥会で、今年は天神川河口で開催されました。当日は、冬の山陰にしては珍しく抜けるような青空の下、年末に新規会員になったばかりのニューカマーも含む23人が参加しました。
 今回の探鳥会は、開始後15分間に一番多くの鳥種を確認した参加者3名にはお年玉をプレゼント、という担当幹事・Tさんのサプライズ企画に、一同一気に真剣になりました。野鳥の会会員歴年数のハンディが課された結果、ニューカマー、今後入会予定を含む女性3人がめでたくお年玉(焼き芋用サツマイモ1本/人)をゲットしました。

   
   山陰の冬にしてはすがすがしい晴天   天神川河口右岸から川の中州を観察

 お年玉争奪戦の後は、天神川河口右岸から中州のカモ類をじっくり観察しました。大部分はマガモ、カルガモ、ヒドリガモなどで、海ガモ類は少ない様子。それでも、東・中・西部のベテランウォッチャーを含む23人の目で探すと、マガモの群れの中に少数のトモエガモ、ミコアイサの♂♀各1、ヨシガモ♂♀各1、ホオジロガモ♀1など、バードウォッチャーに人気のカモたちもしっかり発見しました。結局、水辺の鳥・山の鳥合計30種もの確認をすることができ、満足感の高い年初め探鳥会となりました。
    
対岸の北栄町の風力発電用風車越しに雪化粧の大山 三本のおイモ(ベニハルカ)と共に、参加者
                        全員で記念撮影しました

 いつものように最後に鳥合わせをした後、土居支部長の新年の挨拶がありました。「自然の声を聞く事ができる私たちが、私たちだからこそ、鳥見を楽しみつつ、力を合わせて環境問題にも声を上げて行きましょう」という力強いメッセージが印象に残りました。
 (by T.T)